男をめぐる女の「言ったもん勝ち」のナゾ

目の前に有名店のケーキが出てきて、誰かが切り分けてくれます。みんなはじっとその様子を見つめ、「あれが大きい。」「あのイチゴは赤くておいしそうだ。」とか心の中で思うんです。そして、自分の目当ての一切れを決めます。ところが、「さあどうぞ。自由にお取りください。」と言われると、自分の位置に近くない一切れにさっと手を伸ばせる人はなかなかいないものですよね。子供なら「あっちのがいい。」なんて言えるんですが。(笑)

 

実際のところ、配られた一切れを食べることになって、自分のところにお目当ての一切れが来なかったことに対するモヤモヤなんてすぐに忘れてしまうんです。しかしですね、昔私が働いていた職場に、「わたしこれがいい!」と、いつも一目散にいう子がいたんです。だから彼女はいつも自分の目当てのものを手に入れていました。ぐぬぅぅぅ。

 

私の友達の中に、飲み放題で頼んだビールのジョッキの口が付くところをなめて、「これはもう俺のもの。」ってマーキングする人がいました。動物かお前は!と思いました。(笑)自分のものだと主張する形も様々です、これは嫌だけど。(笑)

 

さて、ケーキの一切れではないんですが、今回も旦那と話していたんです。旦那が言うには、「なんで女の人って、先にこの人が好きって言った人に権利があるようなことになってんの?」と。つまり、A子とB子が同じ時期に、O君が好きになったという場合に、A子が心のモヤモヤや共有したい気持ちやなんかでB子に、「わたし、O君のことが好きなの。」と言うと、B子もO君を好きであっても、B子はそれを聞いてしまった以上、もうO君に告白することすら「非道」だと思われてしまうという話。

 

それがたとえ、O君自身に伝わっていようが、なかろうが関係なく、しかもO君はむしろB子が好きだったとしても関係ないのですよ。それは、A子とB子の関係のなかではあってはならないことのように扱われることが多いんじゃないんでしょうか。

 

B子にできることといえば、A子が「わたし、O君のことが好きなの。」と言ったその時点で躊躇することなく「えー!わたしもなの!」と言うぐらい。でもふつう友達にふとそんなことを言われたとき、自分がその気持ちを共有する準備ができていない以上、つい隠してしまいますよね。なんか不条理。(笑)

 

こういうのって、男性にもあるんでしょうか?なんか、男子じゃないのではっきりとはわかりませんが、ドラマとかで見た感じ、男子もそんなところあるんじゃないでしょうか。うちの旦那は、男にはそんなバカげたルールはない。って言ってましたが。(笑)

 

これ言い出しちゃうと、一夫一婦制とか不倫とかそういう問題にまで発展しそうな話ですが、まず、①対象はお互いに一人きりではない。②自分の好きな相手は意外と思うほどよくないかもしれない。(若い頃ってだいたい「あんなんクソヤローだったわ。」って別れること多いよね。)③自分のエゴでもしかしたら自分が自分のベストマッチに出会う機会を遠ざけているかも。なんていっぱいばかばかしいと思える理由は出てくるわけです。

 

最近は女子が「男は女を物として見ている!わたしたちは物じゃないんだ!」と声を上げています。もちろんこれには私は大賛成ですよ。大事なことです。この話はまた、私エキサイトしちゃいそうなトピックなのでまた別の機会に。(笑)ですが、女子も知らず知らずに男子を「唾を付けた所有物」のように考えてる時があるのかな、って。さらに、自分の気持ちが、友達の気持ちより重要視されるべきだとか、自分の価値のほうが重いかのように考える根拠が、「だって先に言ったもん。」っていうのはちょっと子供っぽいのかなって思いました。気持ちはわかりますよ。わたしだって同じところを通ってまいりました。若いころね。(笑)

 

でもたとえ、A子がO君と付き合って、B子が横取りしたとしても、O君の首に縄付けて引っ張っていくわけじゃないんです。当然O君だって、B子をその瞬間に選んだわけです。ですから、A子は「くだらねー。」と言ってほかのいい男を見つけるべきであって、そんなO君にハマった次の犠牲者であるB子をかわいそうだと思うべきかもしれません。だいたい、浮気する男は、次もやります。(笑)でしょ?(笑)

 

とはいえ、ケーキに裏切りはありませんから取ったもん勝ち、ですよねー。